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ホーム > しんきん経済レポート >2008年No.01 高校生の就職内定率

高校生の就職内定率

ハローワーク浜松によると、管内における平成20年3月卒業予定で就職を希望している高校生の就職内定率(就職内定者数/求職者数)が、昨年11月末時点で前年同期より2.0ポイント増の90.0%と過去10年間で最も高い水準となった。高卒の求職者数は前年同期比1.1%(21人)減少となったが求人数は4,541人で対前年比10.6%(437人)増加した。高校生一人の求職に対し2.43社が求人する売り手市場。過去の推移をみるとバブル崩壊による景気停滞の長期化により平成14年度まで内定率は下降していったが、それ以降は、景気回復に伴い企業の業況が回復し、受注が増加したことで人手不足感が強まってきたこと、さらには高校側でも生徒に対する職業意識の啓発を積極的に行ったこと等が要因で内定率が上昇していったと考えられる。

求人数を業種別にみると浜松地域の基幹産業でもある輸送用機械器具製造業が求人数で1,841人となり全体の求人数の40.5%を占めている。前年同期に比べ全体の求人数は437人増加したがそのうち輸送用機械器具製造業が121人と最も多い。

現在、原油高や原材料価格の高騰を受けコスト高となっており中小企業を取り巻く経営環境は不透明観が漂う。しかし、団塊の世代の大量退職を受け企業の正社員の人数は減少していく。短期的に人手不足を補うためなら、人材派遣やパート社員で対応できるが、企業の長期的発展を考えると、若い正社員の採用育成は必要であるため、今後とも企業の若い世代の採用意欲は高水準で推移していくと見込まれる。

グラフ:ハローワーク浜松管内就職内定率の推移

出所:ハローワーク浜松資料よりしんきん経済研究所作成

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