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ホーム > しんきん経済レポート >2008年No.22 浜松市の区別消費者吸引力

浜松市の区別消費者吸引力

下記のグラフは浜松市のそれぞれの区の人口を100とした時の年間商品販売額の割合を表したもの。年間商品販売額では中区が3,624億円と最も多く、次いで東区の1,991億円と続く。年間商品販売額の割合でみるとトップは東区(135)となり、次いで中区(128)となっている。上位2つの区以外はすべて100を切っており、中区と東区が他地域の消費者を区域内へ吸引しているとみることができる。中区は中心市街地に百貨店や専門店ビル等が多数立地しているため、他地域から多くの買い物客が訪れていると推察できる。東区は郊外型の大型ショッピングセンターが立地し、その周辺に食品スーパーや各種専門店が集積することで他地域から多くの買い物客を集めている。

逆に区外に流出しているのは西区、南区、北区、浜北区、天竜区である。西区は郊外型大型ショッピングセンターが立地し個店ベースでは広域的に顧客を吸引しているものの、区全体でみると区外への流出が多い結果となった。南区は中区、東区に比べ大型店が少なく、他区に立地する大型店へ買い物に出かけていることが多い。浜北区、北区も大型スーパー・専門店は中区、東区より少ない。ただ浜北区については調査時点で、サンストリート浜北が開業(H19.7.4)前であったこと、さらに先月28日にはアピタ浜北店を増床したため今後、他地域から流入が予想される。天竜区は多くが山間部である地理的特性や人口が減少していることを鑑みれば、商業施設の集積が進むとは考えにくく今後も区域外への流出が続くと予想される。

図:浜松市三大産業の工業出荷額の推移

【出所】「静岡県企画部政策推進局経済統計室 平成19年商業統計調査結果速報」「浜松市ホームページ統計情報」よりしんきん経済研究所作成

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