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ホーム > しんきん経済レポート > 2009年No.14 増加する浜松市の耕作放棄地

増加する浜松市の耕作放棄地

農業産出額(平成18年)が540億円と全国4位の農業産地である浜松市においても、耕作放棄地 の増加が続いている。平成17年における浜松市の耕作放棄地は1,175haであり、耕作放棄地の農地全体に占める割合(放棄割合)は11.5%。平成7年の調査時と比べると耕作放棄地は116ha増加、放棄割合は2.5ポイント上昇した。平成17年における耕作放棄地の面積は浜松市に立地している大規模工場上位6社の敷地面積の合計とほぼ同じくらいの広さに相当する。最新の結果は平成22年調査を待たなければならないが、平成17年調査以降も耕作放棄地は増加していると見られる。

耕作放棄地が増加してきた要因として農家数の減少、農業従事者の高齢化、後継者不足等による担い手不足が挙げられる。耕作放棄地の増加は食料の供給能力を低下させるばかりでなく、水源の涵養機能の低下や景観の悪化を招く他、病害虫や有害鳥獣発生の温床となり、耕作放棄地周辺の農地や住宅、住民に対しても悪影響を与える。

現在、景気低迷を受けて当地域でも雇用環境が悪化しており、雇用の新たな受け皿として農業に対する関心や期待が高まっている。ただ、農業を行うには幅広い知識と経験が必要であり、新規の農業参入者がビジネスとして成り立たせるには資金や時間がかかる。農業の担い手不足解消のために、今後も行政や支援機関等は、農地の弾力的運用、農地周辺設備の整備を行うほか、農業者が工業・商業と連携することで生まれる新たなビジネスチャンスに対しても支援やアドバイスを行うべきである。

グラフ:失業手当の受給者数の推移(各年度5月)

出所: 農林業センサス、浜松市ホームページ資料よりしんきん経済研究所作成
※1.農林水産省の統計調査における区分であり、調査日以前1年以上作付けせず、今後数年の間に再び耕作するはっきりとした意志のない土地(農林水産省ホームページより)

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