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ホーム > しんきん経済レポート > 2009年No.15 うなぎのかば焼き消費量が全国1位の浜松

うなぎのかば焼き消費量が全国1位の浜松

長い梅雨もあけいよいよ夏本番。夏バテ防止に家庭の食卓でも“うなぎのかば焼き”を食べる機会が増えることであろう。総務省の家計調査(※1)によると、“うなぎのかば焼き”の1世帯(2人以上世帯)あたりの消費額(2008年)は浜松市が6,256円で全国トップであった。浜松市の消費額は2位の松江市に比べて1,558円、全国平均の2,748円と比べると約3,500円も上回っている。

うなぎの生産量では、現在、鹿児島県がシェアを伸ばしているが、県庁所在地の鹿児島市における“うなぎのかば焼き”の消費額は全国平均を下回る2,519円と全国23位に留まった。全国的に“浜松といえばうなぎ”というイメージがあるが、実際の浜松はうなぎの産地より、うなぎに関わる食文化が盛んな地域へと変貌してきているともいえる。

また浜松、浜名湖周辺では、うなぎを活用した商品販売や新商品開発が活発に行われているほか、うなぎ料理専門店も多く立地し各店ごと伝統の味や特色ある料理で、味を競っている。観光やビジネスで浜松を訪れた方の多くはうなぎを食べ、うなぎ関連商品をおみやげとして買っていることであろう。

今後も地域ブランドとして確立しているうなぎをより強固なものとするためには、うなぎを産地ブランドとしてだけでなく、食文化のブランドとして全国へより一層発信することが必要であり、そのためにはうなぎに関わっている業者だけでなく、地域の他産業や住民、行政等巻き込んだ取り組みが必要であろう。

グラフ:うなぎのかば焼き消費額(上位5市と全国平均)

出所: 総務省家計調査よりしんきん経済研究所作成
※1.家計調査の購入品目は自宅で食べるために購入したものであり、外での飲食については含まれていない。

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