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ホーム > しんきん経済レポート > 2009年No.21 浜松市はみかんの支出金額が全国一

浜松市はみかんの支出金額が全国一

浜松市の主要農産物である(露地)みかんの収穫・出荷時期を迎えている。浜松市は全国有数のみかん産地として有名であるが、購入についてはどうであろう。家計調査(2008年)によると浜松市におけるみかんの1年間の支出金額(1世帯あたり、2人以上の世帯)は全51都市中(県庁所在地、政令指定都市の合計)でトップの6,870円であった。2位は静岡市の6,565円、次いで宇都宮市(6,339円)、高知市(6,124円)と続く。他のみかん産地近隣都市の支出金額をみると、松山市(愛媛県)が5,101円(18位)、和歌山市が4,907円(21位)と全国平均(4,713円)を上回ってはいるが、浜松市のように上位にはランクされていない。

また支出金額を四半期ごとにみると、浜松市におけるみかんの購入は10月〜12月に集中し、支出金額(5,193円)は全51都市中トップである。しかしその反動で1月〜3月の支出金額(650円)は最下位の51位まで落ち込んでいる。これは産地近隣地域である松山市、和歌山市も同じ傾向を示している。

以上のことから、みかん産地近隣都市は年末までにみかんを段ボール単位でまとめ買いし、年明け以降は、あまり買い足すことなく消費していると推測される。ただ、産地周辺都市では「知人からのもらいもの」など、支出金額に現れないみかんの消費があると思われ、実際は統計以上にみかんを口にしていると考えられる。

グラフ:1世帯あたりのみかん支出金額(2人以上の世帯)

出所:総務省家計調査よりしんきん経済研究所作成

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