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ホーム > しんきん経済レポート > 2010年No.11 2輪車生産・販売・輸出台数の推移

2輪車生産・販売・輸出台数の推移

2008年のリーマンショックと言われる米国発の金融不況以降、我々の地域経済を支えてきた輸送機器産業の生産が大きく落ち込んだ。

輸送機器は大別して4輪自動車と2輪自動車(以下2輪車)※1 とに分けられる。この内、2輪車は、浜松地域※2においては全国生産台数の約50%程度を生産する国内有数の集積地である。2輪車については、製造、販売、輸出いずれの台数をとっても減少していると、地域内住民の認識も一致しているところであろう。では、我が国の2輪車生産、販売、輸出は一体どの程度減少しているのかを調査してみた。

日本自動車工業会が保有している全国の2輪車の生産、販売・出荷、輸出の台数ベースの推移を年を追ってグラフ化してみると、生産、販売・出荷、輸出のいずれも一貫して減少している。2009 年の生産、販売・出荷、輸出の台数を1993年と比較すると生産台数は78.7%減、販売・出荷台数は69.6%減、輸出台数は68.4%減と1993年当時の3 割程度の台数しか確保できていない。特に2006 年からの落ち込みが顕著であり、生産台数で2006 年比63.6%減、販売・出荷台数45.6%減、輸出台数59.2%減と4 年間で半数まで減少するに至っている。我が国2輪産業は2003年頃に一旦下げ止まりの様相を呈したものの2006 年以降に更なる停滞の局 面へと移行したと言える。2010 年に入り2輪車製産台数に回復の基調が見られるが、過去の急減からの反動にすぎないとも言える。

グローバル経済の進展の中で、2輪車産業は製造、販売、輸出それぞれ大きな変革のうねりの中にある。浜松地域の生産台数は、全国生産台数の50%を占めることから我が国2輪車産業の停滞にほぼ比例して減少してきている。我が国輸出産業の主力、4輪車産業の技術・生産の成長は、2輪車産業の成長が基礎になっている。「ものづくり技術伝承」を標榜するならば、「2輪車産業の衰退」を食い止める施策が必要である。

グラフ:全国2輪車生産、販売・出荷、輸出台数※1 2輪自動車:第一種原動機付自転車(50cc 以下)、第二種原動機付自転車(51〜125cc)、軽自動二輪(126〜250cc)、自動二輪(250cc 以上)のすべて。
※2 スズキ、ヤマハ発動機の2輪車生産拠点
出所:日本自動車工業会資料よりしんきん経済研究所作成

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