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ホーム > しんきん経済レポート > 2011年No.19 浜松市、輸送用機械器具製造業の新規求人数

浜松市、輸送用機械器具製造業の新規求人数

浜松市における輸送用機械器具製造業(自動車、二輪自動車など)の新規求人数(以下、求人数という)の 推移を調査した。

2008年秋のリーマンショック以降に求人数は急激に落ち込んだが、2009年のエコカー補助金による買い替 え補助金制度により販売台数は徐々に増加、それに応じて求人数も増加した。2010年1月以降、15カ月連続 して前年同月を上回っていたが、2011年3月の東日本大震災により途絶えてしまった。

震災によりサプライチェーンは寸断、生産停止を余儀なくされ、4 月・5 月の求人数は前年同月比27%・56% と大きく落ち込んだ。その後、目覚ましい復旧により生産が回復、それに応じて求人数も増加、6 月には早く も前年を上回る求人となった。7 月は前年を下回ったものの200人以上の求人数を維持、8月以降も200 人以 上と前年を上回る求人数となっている。直近において求人数は3 ヵ月連続して前年を上回っている。震災以降、 増産に対応した格好だ。

ただし、サプライチェーン復旧後に急ピッチで進められてきた増産体制だが、利益を生み出しているかどう かは疑問である。受注が集中すると企業は従業員の時間外労働や休日出勤を増やしたり、パートや期間従業員 などの非正規社員を増員しなければならず、企業としては余分な経費となってしまう。夏にはサプライチェー ン復旧後の増産に加えて節電による輪番操業で土日出勤を余儀なくされた。取引先ごとの顧客対応に迫られ休 日の取れなかった企業もある。ようやく受注が落ち着くと思われていた矢先に今度はタイの洪水で再び生産が 停滞してしまった。今月以降にも再度受注が急増して負担増加となる恐れがある。元来、浜松市の企業は納期 短縮やコスト削減、品質向上といった生産管理を得意としている。今回の緊急事態においても企業努力によっ て是非とも受注増加を増益につなげて欲しいと思う。



本稿は12月15日静岡新聞「目で見る浜松経済」掲載予定です。
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