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景況調査 売上実績と景況感のかい離

しんきん経済研究所では3 ヵ月ごとに景気動向調査を行っている。下の図は製造業の調査結果を時系列でま とめたもの。実線が業況DIで、中小企業の主観的な業況感を表しており、心理的要素も多分に含んでいる。 一方、点線で示した売上額DIは、売上の増減をたずねており企業の実勢を表している。

普通に考えれば、売上が増加すれば業況感は良くなり、売上が減少すれば業況感は悪くなると思える。過去 の推移をみてみても、リーマンショック前までは業況DIと売上額DIの動きはほぼ連動している。ところが、 リーマンショック以降は、売上額DIの戻りに比べ、業況DIの戻りが遅れており、両指標の間に大きなかい 離がみられるようになった。売上が回復してきても気分がなかなか改善しない状況が続いている。

リーマンショックも含めここ数年、東日本大震災、タイ大洪水、超円高の定着、欧州債務危機など中小企業 の足元をすくう出来事が相次いで起きている。そのため、今は順調でも「いつ何時足元をすくわれるか分から ない」という心理が働いているのかも知れない。

とはいえ、慎重なだけでは現状の閉そく感を打破できない。景気の「気」は気分の「気」ともいわれている。 冷静な現状分析も必要だが、前向きな気持ちでビジネスチャンスを見出していく企業が成長していくものと思 われる。

図 中小製造業 業況DI、売上額DIの推移

本稿は1 月19 日静岡新聞「目で見る浜松経済」掲載予定です。 静岡県西部地域しんきん経済研究所とは遠州信用金庫と浜松信用金庫が共同で設立したシンクタンクです。

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