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中小小売業の顧客拡大策

下の図は、浜松市内小売業の店舗数、販売額、売場面積の推移を、1991年を100として指数化したもの。年間販売額は、ほぼ横ばいで推移しているが、店舗の大型化が進み、中小の小売店舗が減少している姿がうかがえる。

浜松市の人口は今後も減少していくため、中小小売業を取り巻く外部環境はさらに厳しくなると予想される。最近では、実際の店舗で確認した商品をその場では買わず、より安い価格のネット通販で購入するという動き(ショールーミング化)もみられ、大手量販店でさえもネット通販に顧客を奪われつつある時代である。自らの経営努力を怠る中小小売業者はますます淘汰されていくだろう。

一方、消費者ニーズが多様化しており、画一的な商品やサービスでは物足りない消費者が増加してきている。本来、そのような消費者を取り込むのは、中小小売業者の得意とするところであり、固定客を多く抱えている店舗も少なからずあるが、今までは情報発信力が弱く、顧客を拡大する手段は口コミなど限定的であった。ところがSNSの普及により、より手軽で効率的かつ量販店との差別化を図る情報発信が可能となってきた。また、商店主自らが講師となり、商品へのこだわりや専門知識・技術を教えることで、店のファンを増やしていく「まちゼミ」という取り組みが全国で活発になってきている。浜松市でもまちなかの商業者が行っている「まちゼミ」が好評を博していることから、市内各地に「まちゼミ」を広げる試みを始めた。

もっとも、SNSの活用も、「まちゼミ」も、自らの強みを認識していないと顧客拡大につながらない。まずは、自分の店の強みやこだわりを整理するところから始める必要がある。

グラフ:浜松市小売業 店舗数、販売数、売場面積の推移

本稿は10月17日静岡新聞「目で見る浜松経済」掲載予定です。
静岡県西部地域しんきん経済研究所とは遠州信用金庫と浜松信用金庫が共同で設立したシンクタンクです。

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