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ネット時代の中小小売店戦略

ネット通販は、自宅にいながら24 時間365 日買い物できる利便性から、市場規模が年々拡大している。最近ではスマートフォンの普及に伴い、店舗で商品の品定めだけを行い、ネット通販によって店頭より安い価格で購入する“ショールーミング”の動きも広がってきている。
しんきん経済研究所が県西部地域の住民に対し、ネット通販での消費はどの業態からの消費がシフトしたものなのかを調査したところ、「消費シフトではなく、インターネット通販が増加した」が最も多かった。ネット通販へ消費がシフトしたと回答があった業態をみると、「モール型ショッピングセンター」が最も多く、次いで「郊外路面専門店」となった。ネット通販は新規の消費を喚起する一方、当地域に立地する既存店舗の売り上げを侵食してきている。地域企業である中小小売店が「価格」「品揃え」「営業時間」でネット通販や大型商業施設に対抗しようとしても勝ち目は薄い。「こだわりの逸品」や「地場産品」を扱っているような店は、ネット通販を強化し販路を拡大すべきだが、多くの中小小売店は顧客と対面できる利点を活かし、差別化を図りたい。
ネット上には、商品の情報が溢れているが、情報量が多すぎて素人には判断が下せないこともある。
その情報を整理し、顧客の嗜好と商品をマッチングさせる目利き能力・専門知識が店主・店員にはある。また、商品を売る(「モノ消費」)のではなく、サービスや体験も同時に提供する「コト消費」の場となりうるのも、中小小売店の強みといえる。まちなかの店舗が中心となって行われている「まちゼミ」の取り組みは典型的な差別化戦略といえよう。

グラフ:自動車メーカーの輸出割合(2013年)

本稿は3月6日静岡新聞「目で見る浜松経済」掲載予定です。
静岡県西部地域しんきん経済研究所とは遠州信用金庫と浜松信用金庫が共同で設立したシンクタンクです。

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