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年齢別にみたIT機器保有状況

しんきん経済研究所では今年3月、浜松市、磐田市、湖西市の住民約1,000人に対し、インターネットでアンケート調査を行った(調査はインターネット調査会社に委託)。その中で、IT機器の保有状況(ビジネスユース除く)をたずねたところ、保有率はパソコンが92.3%、従来型携帯電話(以下、携帯電話)が50.5%、スマートフォンが50.1%、タブレット端末が17.7%となった。
保有率が年齢別で大きく異なるのは携帯電話とスマートフォン。全体では、携帯電話とスマートフォンの保有率は拮抗しているが、30歳代まではスマートフォンが携帯電話の保有率を大きく上回っている。
40歳代になると携帯電話とスマートフォンの保有率が逆転、その後高齢になるに伴い、携帯電話とスマートフォンの保有率の差は拡大していく。現在の状況だけみると、「若年層はスマートフォン、中高年は携帯電話」という構図になっているが、スマートフォンはここ数年で急速に普及してきたIT機器。今後、中高年にも一定の割合でスマートフォンが浸透していくものと思われる。
20歳代をみると、パソコンの保有率が年齢別で最も低く、スマートフォンがパソコンの保有率を上回っている。その理由は複数考えられるが、スマートフォンを使いこなし、パソコンを必要としなくなってきていることも要因の一つといえよう。これからは初めからスマートフォンを持つ世代が台頭し、若者のパソコン離れが進む可能性もある。
スマートフォンがパソコンの活躍の場を侵食しているとはいえ、デスクワーク中心の職場では、未だパソコンは業務上不可欠。一昔前は、パソコンに不慣れな中高年が若者にパソコン操作の教えを請う光景がみられたが、その逆の光景が見られる日がくるかもしれない。

グラフ:年齢別にみたIT機器保有状況

本稿は4月3日静岡新聞「目で見る浜松経済」掲載予定です。
静岡県西部地域しんきん経済研究所とは遠州信用金庫と浜松信用金庫が共同で設立したシンクタンクです。

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