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浜松市の開廃業率

起業・創業は新たな雇用を生みだし、経済を活性化させる効果がある。そのため、我が国の成長戦略をまとめた「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」では開業率を倍増させる目標を打ち出している。
下の図は、浜松市の開廃業率の推移をまとめたもの。それによると、浜松市の開業率は3.72%、廃業率は4.31%となっており、開業率が廃業率を下回っている。過去の推移をみてみると、2000 年代半ばまでは、開業率が廃業率を上回っていた。しかし、リーマンショックを境に、開業率が廃業率を下回り、現在までその状況が続いている。開業率が廃業率を下回っている要因を分解してみると、開業率の低迷が原因であることがわかる。廃業率は2009 年度をピークに下落に転じ、すでにリーマンショック前の水準に戻っている。一方、開業率は多少持ち直しているとはいえ、リーマンショック前の水準までは回復しておらず、経済が低迷している姿がうかがえる。
浜松地域はこれまで、雇用吸収力のある製造業に恵まれ、人口も増加してきた。人口が増加すれば、個人向け事業所も自然と増えるので、行政が支援に力を入れなくても、開業率は維持できた。しかし、足元では製造業の海外展開と人口減少が同時に進んでおり、起業・創業を支援する重要性が高まってきた。
そうしたなか、浜松市では、創業・新事業展開を支援する体制「はままつスタートアップ」事業の構築を始めた。また、浜松市の動きに呼応するかのように、浜松商工会議所への創業支援施設の設置、金融機関による創業支援融資の拡充など、地域一丸となって開業率を向上させようとする動きがみられる。
人口減少社会では、全国均一に人口が減少するのではなく、活力ある地域に人口が集中し、地域間格差がますます大きくなると思われる。国の目標が開業率倍増なら、浜松は地域一丸で4 倍増を目指したい。

グラフ:浜松市の開廃業率

本稿は8月7日静岡新聞「目で見る浜松経済」掲載予定です。
静岡県西部地域しんきん経済研究所とは遠州信用金庫と浜松信用金庫が共同で設立したシンクタンクです。

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