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他都市と比較した浜松市の人口増減

2016年2月に発表された国勢調査の速報集計によると、2015年10月1日現在の浜松市の人口は79.8万人となり、前回の2010年調査と比べて2千人減少し、80万人を割り込んだ。下のグラフは前回の国勢調査と比較した政令指定都市の人口増減率を表したもの。人口増減率の最も多い都市は5.1%増の福岡市で、第2位が3.7%増の東京23区であった。政令指定都市に東京23区を加えた21都市のうち、増加したのは15都市で、減少したのは6都市となった。浜松市は−0.3%の18位となり、下から数えて4番目であった。静岡市においては−1.5%の20位と下から2番目であった。静岡県の2市はいずれも減少となった。
また、政令指定都市を人口100万人以上と100万人未満に分けてみた場合、100万人以上は12都市、100万人未満は9都市となるが、100万人以上の12都市では11都市が増加、100 万人未満の9都市では4都市が増加した。つまり、減少した6都市のうち5都市が100万人未満の都市であった。政令指定都市であってもブロック都市以外では人口減少が避けられず、より大きな都市に人口が集中する傾向がみられた。

静岡県の2市は東に東京圏、西に名古屋圏があり、経済圏としては今まで恵まれた地域であったが、人口減少に直面している今、人口移動による増減については大都市に近い分かえって流出しやすく、マイナスの影響が大きいと言わざるを得ない。地方ならではの住み良さ、子供の育てやすさ、働き口がある、適度な便利さなど、大都市や他の地方にはない浜松市独自の特色を明確に打ち出すことが今後の地方創生に欠かせない。

図表 政令指定都市の人口増減率と順位(2010年→2015年  国勢調査)

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