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はままつ起業家カフェの実績

浜松市、(公財)浜松地域イノベーション推進機構、浜松商工会議所が協同で設置した起業支援の総合窓口「はままつ起業家カフェ」(以下、起業家カフェ)が設立されて1年。この1年間(2015年7月〜2016年6月)で297人(延べ754件)の相談があり、55人が実際に起業した。
起業した55人の内訳をみると、40歳代が21人で最も多く、次いで30歳代の13名と、30歳代〜40歳代で全体の6割強を占めている。全国の傾向としては60 歳以上の割合は年々高まる一方で、若者は起業家の割合が減少しているが(2014年度版中小企業白書)、起業家カフェ発の起業家は、ある程度経験を積んだ働き盛り世代が多い。

起業家カフェが既存の起業・創業支援と違うのは、起業を伝播(伝わり広がっていく)させるという点。既存の起業・創業支援は、個々の起業希望者への支援が重要な機能となっている。一方、起業家カフェは、個々の起業希望者への支援はもちろん、起業希望者の発掘や起業希望者同志の交流などを盛んに行っており、お互いに刺激を与えながら"夢を実現してく場"としての機能も有している。つまり年間55件の起業実績は単なる成果ではなく、新たな起業希望者に刺激を与える担い手を輩出したことを意味している。

創業者の地域別内訳は「相談者・創業者のほとんどが浜松市と周辺地域の人」(森センター長)とのこと。将来的には、起業家カフェの実績が全国に知れ渡り、浜松で起業するために全国から相談者が訪れる施設になってもらいたい。

図表 はままつ起業家カフェが支援した創業者の年齢別内訳

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