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リニア開通後の東海道新幹線の活用②

前号(6月1日発行)に続き、リニア中央新幹線開通後の東海道新幹線の活用方法について述べてみたい。前号では、リニア中央新幹線開通により、東海道新幹線の運行ダイヤに余裕が生まれ、浜松駅に停車する本数が増えるとの期待のもと、新幹線の新たな活用方法について論じた。しかし、運行ダイヤに余裕が生まれるからといって、停車本数が増えるとは限らない。

下の図は、主要駅から平日に東京駅へ向かう本数(不定期運行を除く)を比較したもの。この中の新潟駅と金沢駅は上越新幹線、北陸新幹線の起終点駅であるため当然すべての新幹線が停車する。そのため、浜松駅よりも停車本数が多く感じられるが、東京と結ぶ列車の停車本数は浜松駅を大幅に下回っている。金沢駅は東京からの距離が浜松駅よりも約200勹鵑、空路もあるため比較対象とするのはやや無理があるかもしれないが、新潟駅は人口規模が浜松と同程度で東京からの距離も80劼曚匹靴差がない。長野駅もすべての新幹線が停車しているが、停車本数は浜松駅よりも少ない。仙台駅は浜松駅よりも停車本数は多いが、一日平均乗車人員(JR在来線含む)をみると、浜松駅の約36,000人に対し仙台駅は約85,000人と倍以上の開きがある。このように、浜松駅は通過本数が多いものの、停車本数が著しく少ないわけではない。

よって、リニア中央新幹線開通後の浜松駅の新幹線停車本数は、運行ダイヤの余裕から逆算するのではなく、東京〜名古屋間の東海道新幹線利用ニーズがどの程度あるかにかかってくる。利用ニーズの増加対策は、浜松地域単独で行うよりも、沿線各駅がスクラムを組んで行う方が効果は大きい。運行ダイヤに余裕が出ることに期待するのではなく、日本の大動脈から外れるという危機感を持つ必要があろう。

図表 リニア開通後の東海道新幹線の活用②
出所 JR東海、JR東日本の時刻表をもとにしんきん経済研究所加工作成

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