リサーチニュース リサーチニュース

ホーム > しんきん経済レポート > 浜松市の宿泊者数の推移

浜松市の宿泊者数の推移

2017年、大河ドラマの舞台地となり、観光地として例年以上に注目が集まる浜松市。放映期間が残り4ヶ月を切ったが、終盤を迎え、ますます盛り上がっていくことを期待したい。

下のグラフは月間の宿泊者数(従業員10人以上の宿泊施設への宿泊)を前年同月と比較したもの。2015年は爆買いに象徴される通り、国内で中国人観光客が倍増した年。浜松においても外国人宿泊者がほぼ倍増となり、全体の宿泊者数は前年比20万人増の194万人となった。ただし、2016年に入ると、外国人宿泊者が鈍化、日本人宿泊者の減少も重なり、浜松市の全体の宿泊者数は2015年比で21万人減の173万人となった。2017年も序盤から外国人の宿泊が苦戦、しかしながら、それ以上に日本人宿泊者が増加しており、大河ドラマにより浜松への誘客効果が大きく表れた格好、5月以降も日本人宿泊者を中心に順調に推移すると予想される。

外国人宿泊者が急増した2015年以降、市内のシティホテルは満室状態とされる8割の水準近くにあり、現在も高稼働の状況が続く。舘山寺の宿泊者数も今年に入り、1割程度の増加状況となっている。外国人宿泊者および大河ドラマ効果によって浜松市の宿泊状況は市内中心部も郊外も良い状況となっている。

来年は大河ドラマの効果がなくなり、反動減が心配されるところ。そうならないためにも、井伊直虎や徳川家康などの歴史文化、食、気候、自然、スポーツなど、いろいろなカードを増やし、それぞれの魅力を高めて宿泊者を増やしていくことを求めたい。

図表 静岡県の最低賃金
宿泊旅行統計調査をもとに研究所加工作成

しんきん経済レポート一覧へ