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浜松市のM字カーブ

「M 字カーブ」とは、女性の年齢階層別の労働力率(人口に占める就業者と失業者の割合)を折れ線グラフにした際に現れる、アルファベットの「M」の形に似た曲線のこと。過去、女性の働き方として、学校卒業とともに就職し、30 代は出産・育児に専念、子育てが一段落した 40 代で再び働き始めるというケースが多かった。そのため、グラフにすると 20 代と 40 代が山で 30 代が谷となるM字型のカーブになりやすかった。

そのM字カーブの底が浅くなってきている。2000 年の折れ線グラフをみると、20代、40代と比較して30代の労働力率が低く、左右対称ではないとはいえ、M字型のカーブを描いている。ところが2015年の折れ線グラフをみると、20代と40代が山(ただし、20代の山は20〜24歳から25〜29歳にシフトしている)で、30代が谷なのは同じだが、30代の労働力率が高まったため、カーブが緩やかになっている。2015年のグラフだけ見れば、もはやM字をイメージできないほどだ。

M字カーブの谷が浅くなった要因として、女性の晩婚化(非婚化)や晩産化による影響もあるが、雇用・保育環境の改善、社会の意識の変化等により、既婚女性が仕事と子育ての両立がしやすくなっていることが大きい。

浜松市は人口が減少に転じたことに加え、足元では人手不足感が非常に強くなっており、女性の就業促進は、地域経済の持続的発展のために不可欠といえる。税制・社会保障などの問題は地域単位で解決することは難しいが、行政の子育て支援策、個々の企業の働き方改革などにより、地域ぐるみでM字カーブを台形型に近づけていく必要がある。

図表 浜松市のM字カーブ
宿泊旅行統計調査をもとに研究所加工作成

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