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大河ドラマ放送終了後の観光客の減少

浜松市北区に開設された「おんな城主 直虎」の大河ドラマ館の来場者数が9月初旬に50万人を達成、年間目標を4ヵ月以上も早く達成した。このままのペースであれば大河ドラマ館の年間来場者は80万人前後に達するとみられる。真田丸の103万人には及ばないものの、放送前の井伊直虎の知名度を考えれば大健闘ではないか。今年1年間に浜松市内を訪れた観光客の多くは大河ドラマをメインの目的として周遊したに違いない。

ただし、この大河ドラマ館は来年の1年中旬には閉館を迎える。近年の大河ドラマが放送された年とその翌年とを比べてみると、大河ドラマが放送された翌年には観光客が減少するケースが多い。下のグラフをみると、2012年に放送され平清盛の舞台地域となった広島県を除き、他の地域では減少していることが分かる。各地域の個別の事情も考慮しないといけないが、特に、2014年の軍師官兵衛の舞台地域となった兵庫県では翌年190万人の減少、さらに2011年に舞台地域となった滋賀県では403万人の減少となった。やはり、大河ドラマの効果はあくまでも期間限定の効果であり、放送が終わるとその効果はどうしても弱まる。

大河ドラマをきっかけに初めて浜松へ訪れてくれた方もかなりいたことだろう。次に来た時にはあそこに行ってみたい、あれを体験してみたい、あれを食べに来たい、こうした再訪意欲をどの程度の観光客が持ってくれただろうか。今回の大河ドラマでは、瀬戸方久や商人、都田川の水運や堀川城など現在の細江町である気賀が非常に重要な役割を果たした。偶然にも大河ドラマ館が開設されたのはその気賀であった。今後も気賀を観光資源に活かすことができるのではないか。大河ドラマ館が閉館するまで残り3ヵ月あまり、少しでも多くの観光客がリピーターとなってくれるよう、努力を惜しまぬことである。

図表 大河ドラマ修了後の県別観光客の増減
観光入込客統計をもとに研究所加工作成

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