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家計調査からみた浜松市民の特徴

総務省統計局がまとめている家計調査。家計収支の実態を把握し、国の経済政策・社会政策の立案のための基礎資料を提供することが本来の目的だが、「ぎょうざ日本一」を浜松市と宇都宮市が毎年争っ ているなど、品目別の県庁所在地・政令指定都市ランキングで注目を集める統計である。
下のグラフは食料品支出金額の全国平均(県庁所在地・政令指定都市の平均)よりも、浜松市の支出 金額が高い品目を上位から並べたもの(2016 年調査)。前述の「ぎょうざ」は全国平均の支出金額が2,235 円なのに対し、浜松市は 4,819 円と全国平均の 2.2 倍支出している。
「ぎょうざ」よりも特徴的なのは、「うなぎのかば焼き」。全国平均の 2,462 円に対し、浜松市は6,932 円と 2.8 倍支出している。「うなぎのかば焼き」は「ぎょうざ」の宇都宮市のような接戦のライ バルがいないため「ぎょうざ」ほど注目を集めないが、日本一の支出金額となっている。「かつお」も全国平均の 2.3 倍と高い。ちなみに「かつお」の支出金額は高知市に次いで二位となっ ているが、高知市の 7,800 円に対し浜松市は 4,022 円と差は大きい。「そうざい材料セット」は全国平 均の 2.2 倍。「うなぎのかば焼き」や「ぎょうざ」も含め、調理食品への支出が多いというのが浜松市 の特徴といえよう。
その他、「しらす干し」「メロン」「緑茶」など、浜松市及び周辺地域の特産品が上位に入ってい る。地元の食文化として根付いている食品は地域ブランド化しやすい。家計調査の結果から「ぎょう ざ」に続くスターを発掘したい。

図表 家計調査からみた浜松市食料品支出の特徴(全国平均=1)
出所 2016年「家計調査結果」(総務省統計局)をもとにしんきん経済研究所作成

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