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浜松餃子は地域振興の原動力

2019年9月19日

餃子の世帯当たり(2人以上)の消費額で日本一を競う浜松市と宇都宮市。どちらが首位になるかは、今や毎年の恒例の話題となっている。観光客も餃子目当てに両市を訪れ、イベントも大賑わい。餃子が地域振興に大きな役割を果たしつつある。総務省の2018年家計調査によると、浜松市の世帯当たりの餃子年間消費額が、2年ぶりに日本一になり、昨年は浜松市に軍配が上がった。

都道府県庁所在市及び政令指定都市の中で、餃子の年間消費額が多い都市は、2018年の調査で、浜松市(3,501円)、宇都宮市(3,241円)、宮崎市(3,106円)、京都市(2,989円)、大阪市(2,586円)の順となっている。年間消費額が、3,000円を超えるのは、3都市しかなく、浜松市と宇都宮市が毎年首位を競い合っている格好だ。

また、家計消費支出の内、どの程度餃子に支出しているのかを表す「餃子の消費割合」を調べてみた。調理食品支出に占める餃子支出の割合は、2018年家計調査の資料で、宮崎市が2.85%、浜松市2.56%、宇都宮市2.47%であるという結果であった。

このように、浜松市と毎年首位を競い合っている宇都宮市は、ライバルであり、同時に仲間でもある。両市にとって餃子という食材が食文化として定着してきている中、両市の特徴を活かした餃子文化を協力して発信することで、より地域振興が図られるだろう。特に浜松では、餃子を「浜松のパワーフード」の一つとしてPRしていくことを期待したい。

図表:浜松市と宇都宮市の餃子年間消費額の推移
出所 「総務省家計調査」の資料をもとにしんきん経済研究所作成

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