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浜松市内のタクシー動向

2020年2月6日

タクシーは、乗ったところから目的地の玄関先まで行けるという「ドアtoドア」の大変便利な交通手段ではあるが、一般的に電車やバスに比べると運賃が高いことから、総じて景気の影響を受けやすい乗り物と言われている。

2018年の浜松市内タクシー乗車人員(浜松市タクシー協会他の合計)は、年間571万人であり、前年比2.5%減少、2008年比では27.6%減少であった。実にここ10年で、約3割のタクシー乗車人員が減ったことになる。特に、2008年9月のリーマンショックで、法人利用の減少等から、年間700万人を割り込んで以降、景気の回復局面でも乗車人員は右肩下がりで推移している。

タクシーは景気を映す鏡と言われているが、景気が回復しても乗車人員が増加しない背景には、構造的問題があると思われる。タクシー乗務員不足と高齢化もその一つと考えられる。一般的に、タクシー乗務員は、長時間労働の傾向にあることなどから、若年入職者が減少しており、乗務員の高齢化が進展している。また、景気回復時の人手不足から、タクシー事業者の中には、保有車両数に見合った乗務員を確保できず、実働率(車両稼働率)の低下を余儀なくされている先もみられる。

乗車人員が減少する中、各タクシー会社は、効率的な無線配車のほか、キャッシュレス決済への対応、ネット配車、介護や福祉など利用者のニーズに応えるための車両の導入を行い、需要の掘り起こしに力を入れているところも多い。また、人手不足への対応として、女性乗務員の採用強化や定年の延長を導入したところもある。さらに、今後増えるであろう高齢者(免許返納を含む)や訪日外国人客に対する使い勝手の向上も必要になろう。ただ、どんなに設備が整った車両を導入しても、最後は乗務員の接客サービスが悪ければ新たな利用者獲得にはつながらない。サービス品質を向上させ、リピート客を増やす地道な努力が大切である。

図表:浜松市内タクシー乗車人員
出所 浜松市タクシー協会他の資料をもとにしんきん経済研究所作成

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