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リスクに備え難局を乗り切ろう

2020年4月2日

新型コロナウィルスの猛威が世界を襲っている。現行執筆時点では、静岡県西部地域の感染者は全国と比較して最小限にとどまっているものの、浜松まつりも中止になるなど市民生活や企業活動に多大な影響を及ぼしている。このような状況下、行政、商工会議所、金融機関等は地元企業の経営を下支えするため、矢継ぎ早に支援施策を打ち出している。しかし、この経験のない難局を乗り越えるには、従業員の安全確保や代替の販路確保など、自ら備え行動する必要がある。

そのためには、リスクに備え事業を継続するための計画(以下、BCP)を策定しておくことが重要だが、浜松商工会議所が2月に行った調査では、「策定済み」が37.2%で、「策定していない」の59.1%を大きく下回った。さらに「策定済み」37.2%の内訳をみると、コロナウィルスを含む感染症に対応した計画を策定している企業は13.1%にとどまっている。南海トラフ巨大地震への懸念から地震対策が先行し、今回のような感染症対策は後手にまわっていることがうかがえる。

一口にBCPといっても、自然災害と感染症とでは対策が大きく異なる。自然災害の場合は、建物や設備などのインフラが大きな損害を受けたなかで、いかに事業を継続していくかが課題となる。一方、感染症は、インフラへの被害はないものの、収束まで長期化し、人的被害や売上への影響が徐々に拡大していく。そのため、自然災害と違い火事場の馬鹿力は通用せず、その時々に応じた的確な判断をしなければならない。既に感染が拡大している地域の事例を参考に、自社の実態に即した対策を立てる必要がある。

コロナウィルスの猛威のなかで、事業を継続していくためには、在宅勤務、外訪活動自粛など多くの制約を受ける。売上急減に直面している企業は、新たなビジネスモデルを模索しているだろう。しばらくは厳しい状況が続くかもしれないが、コロナウィルスが収束すれば、今行っている対策が大きな強みとなっているはずだ。

図表  BCP(事業継続計画)の策定状況(数値は小数点 2位以下を四捨五入)
出所:浜松商工会議所「新型コロナウィルス感染症が企業活動に及ぼす影響調査」をもとに作成

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