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人出の戻り、クラスターで冷え込み

2020年9月3日

浜松駅周辺(浜松駅の北側 500m四方)における自粛要請以後の日曜日の人出の戻り状況を6/18の経済レポートで取り上げた。今回はその後の日曜の人出の戻り状況と、併せて、金曜と土曜についても取り上げてみたい。

前回の掲載時点では6/7の人出が前年比▲30%であった。自粛要請解除以後、市内で新型コロナウイルス感染症の陽性患者の発生もごく少数だったことから、その後6月後半も回復が続き、7/12には▲19%にまで回復した。金曜日および土曜日についても同様に回復が進み、前年並み回復も間近と思われた。

しかしながら、浜松市でクラスターが発生すると、人出は急速に冷え込んだ。クラスター発生直後の7/26は▲38%、8/2には▲43%となり、5月後半の人出の水準に戻ってしまった。8/16には再びクラスターが発生し、▲42%となった。ただ、陽性患者数にやや落ち着きがみられた 8/23は▲35%となり、多少ながらも回復がみられたのは幸いなことである。

7月前半頃の浜松市では新型コロナは収束に向かうと皆も思ったに違いない。しかし、自らの地域でもクラスターは発生し得るという受け入れがたい事実と、陽性患者数の急増によって人の動きは再び冷え込んでしまった。コロナの脅威が取り除かれない今の状況下では、陽性患者の発生状況によって人出が浮き沈みしてしまう非常に難しい事態となっている。当面、飲食店は常連客や少人数を対象とする集客となろう。浜松市では「はままつ安全・安心な飲食店認証制度」を設け、安全な飲食店の来店を促す取り組みを始めた。地域一丸となってコロナ禍を乗り切っていきたい。

図表 浜松駅周辺の人出の推移 前年との比較(金、土、日)
出所:NTT ドコモモバイル空間統計を基に研究所加工作成

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