2021年1月8日
−自動車・二輪がけん引も、飲食は厳しく二極化−
一般財団法人しんきん経済研究所は、県西部地域の中小企業を対象に行なった「中小企業景気動向調査」の調査結果をまとめましたので、ご報告します。
-
1.調査概要(調査/しんきん経済研究所、協力/浜松商工会議所)
調査時期 2020年12月1日~9日
調査対象 静岡県西部地域の中小企業658社
回収状況 回収数613社(回収率93.2%)
調査方法 調査表を用いた面接聴取(遠州信用金庫、浜松いわた信用金庫に委託) -
2.調査結果
2020年10~12月期の業況県西部地域の中小企業の業況判断指数(DI=「良い」とみる企業の割合から「悪い」とみる企業の割合を引いた数値)は全産業ベースで−42.2となり、2020年9月の前回調査(−63.7)と比べて21.5ポイントの改善となった。2021年1~3月期の見通し
製造業を中心として、新型コロナウイルスの影響で4~6月に生産が落ち込んだが、7月以降自動車・二輪がけん引し、2四半期連続の改善となった。しかし、新型コロナウイルスの収束は不透明であり、特に飲食は厳しい状況が続いている。次回の業況DIは3.3ポイント悪化の−45.5を見込む。主な業種別の動向業種と業況DI
今回(見通し)業界DIの動向 全体
-42.2(-45.5)自動車・二輪がけん引するも、飲食は厳しい状況で、二極化している。 製造業
-40.1(-41.7)製造業の中でも、特に自動車・二輪の改善に力強さがみられる。 二輪車部品製造
-19.1(-21.3)生産は前年比マイナスも、受注は回復し、2四半期連続の改善をしている。 自動車部品製造
-13.7(-9.6)景況感が大幅に回復しており、マイナス10台に改善している。 機械部品製造
-65.5(-62.1)今回改善しているが、自動車・二輪に比べて回復が遅い。 楽器部品製造
-68.4(-73.7)今回改善し、最悪期は脱する。 繊維製造
-84.2(-89.5)景況感が回復せず、マイナス80台が続く。 製茶製造
-60.0(-46.7)インターネット販売が好調であるが、生産量は減少している。 製材製造
-53.8(-61.5)景況感が回復しているが、生産量は減少している。 卸売業
-63.5(-66.2)巣ごもり需要もあり、前回の過去最低を脱する。 小売業
-53.3(-52.5)個人消費は持ち直しが一部みられるも、ほぼ横ばいで推移している。 建設業
-20.9(-37.3)今回小幅改善しているが、人手不足が課題となっている。 不動産業
-30.2(-30.2)テナントの撤退あるも、今回やや改善している。 飲食・宿泊等
-59.1(-59.1)Go To 効果で、小幅改善している。