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浜松市内の外国人留学生数の推移
独立行政法人日本学生支援機構の調査で、2017年に日本に在籍する外国人留学生の数は26万7,042人であった。外国人留学生は、5年連続の増加となり、全国的には増加傾向にある。出身国別にみると、アジアが93.3%を占めている。中でも中国は40.2%と最多であり、次いでベトナム、ネパール、韓国の順となっている。
静岡県留学生等交流推進協議会の資料によると、2016年浜松市内の外国人留学生数は、204人であった。また、出身国別に見てみると、中国からの留学生が99人(48.5%)と最多で、次いでベトナムが35人、韓国15人、インドネシア15人の順となっており、ほとんどをアジアからの留学生が占めている。
外国人留学生数の推移を見てみると、2012年395人いた外国人留学生が、2016年には204人と191人減少し、約半分になってしまった。出身国別にみると、中国が227人と大幅に減少したのが特徴的である。大学を卒業した留学生数よりも、入学した留学生数が大幅に下回ったのが要因と考えられる。逆にベトナムが13人、インドネシアが12人と増加している。これらアジアの新興国の学生が、留学に対し熱い視線を向けていることがうかがえる。
政府は、2020年度までに「留学生30万人」という目標を掲げている。官民が協力し外国人留学生を増加させるには、まず、外国人留学生の傾向を知ることが大切である。日本への留学は、実際にはアジア諸国が中心であること、専攻分野では人文社会系の学問へのニーズが根強いこと、など現実をもう一度考慮したうえで、浜松市としても外国人留学生のニーズに沿った留学生政策を考える必要がある。また、県西部の海外展開中小企業も7割以上アジア諸国を中心に事業所展開していることから、将来の現地従業員(幹部候補生)として外国人留学生とのマッチングをしていくのも一案と考える。
出所:静岡県留学生等交流推進協議会の資料をもとにしんきん経済研究所作成