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浜松市の訪日外国人、日中の滞在は約5割

2018年10月4日

政府は地方創生につなげる一環として、地域が観光で稼ぐ力を強化するための観光地域づくりを進めている。浜松市でも今年4月に「浜松・浜名湖ツーリズムビューロー」が設立、訪日外国人誘客や地域ブランド確立などを掲げ、観光誘客の増加に取り組んでいる。

総務省が今年9月に公表した「訪日外国人の受入れに関する調査」の携帯電話の情報を用いた滞在データによると、浜松市における訪日外国人の日中の滞在率は49%、深夜の滞在率は73%であった(昼夜各2時間以上の滞在者の割合)。浜松市は深夜の滞在率が比較的高く、どちらかと言えば、宿泊型の地域である。一方、グラフ左上の伊勢市や御殿場市は日中の滞在率が9割を超す一方で、深夜の滞在率が3割にも満たず、観光型の地域と言える。伊勢神宮やアウトレットなど全国有数の集客施設があるため日中の滞在率は非常に高いが、宿泊にはほとんどつながらないことが分かる。また、グラフ右上の白馬村は、日中と深夜の滞在率がいずれも9割を超えており、宿泊型と観光型の両方を備えている。訪日外国人に人気の高山市も日中と深夜の両方高いが、深夜の滞在率は約7割と、白馬村と比べやや低い。

観光で稼ぐ力を身に着けるには消費額を底上げする宿泊者を増やすことが効果的だが、日中の滞在者を増やさないことには、地域観光の底上げにはつながらない。サイクリングやマリンスポーツ、自然観察など、日中から長時間滞在し多くの消費を促す、観光産業のすそ野が広がるような観光振興につながることを期待したい。

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