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浜松市のバレンタインデー支出

2019年2月7日

2月14日はバレンタインデー。主に恋人たちの愛の誓いの日とされ、世界各地でいろいろな祝い方がある。「女性が男性に対して、親愛の情を込めてチョコレートを贈る」という「日本型バレンタインデー」の様式が日本社会に定着したのは、1970年代後半であった。日本でのバレンタインデーとチョコレートとの歴史の起源については、諸説あるが、流通業界や製菓業界によって販売促進のために創出された需要とも言える。

総務省の家計調査(2017年のデータ)によると、浜松市の1世帯当たりの月別チョコレート支出額では、2月が1,355円と突出した支出をしている。バレンタインデーは、日本のチョコレート年間消費量の2割程度がこの日に消費されると言われるほど、国民的行事となっているが、浜松市においても1世帯当たりのチョコレート年間支出額の21%が2月に支出されている。
しかし、最近では、本命チョコにこだわらず、クッキーやケーキ、マフラーなどを贈ったり、同姓(主に女性)間で贈り合ったりする「友チョコ」、自分で買って食べる「自己チョコ」など各業界も様々な展開で消費需要の活性化を図っている。

このように、バレンタインデーは、支出を習慣化させる販売促進方法により定着化したが、それ以外でもホワイトデー、母の日、父の日など定着化した例も多い。浜松で消費支出の多い「うなぎのかば焼き」に関連した「土用の丑の日にうなぎを食べる」という習慣は、その先輩格と言えよう。浜松市としても消費支出の多い地場産品(例えば浜松ぎょうざなど)にもこの販促手法を応用し、うなぎに続く習慣を定着化できれば面白いのではないだろうか。

図表:従業員規模別の業績改善度合い
出所 総務省家計調査(2017年のデータ)をもとにしんきん経済研究所作成

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