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思い出の場所にもう一度

2021年1月21日

1960年代、我が家では、食事は、家で祖母と母親が作ってくれるものを食べるのがあたりまえだった。食堂から出前を取るのは、家に大事なお客様の来る時だけで、子供の頃はいつも誰か来ないかなと期待して待っていた。外食は繁華街に買い物に行く時だけで、「松菱」で食べるお子様ランチが好きだった。父親が結婚式に行って持ち帰る豪華な料理も楽しみだった。子供の頃は、観光地の旅館に泊まるのも楽しみの一つであり、50年経った今でも、初めてみる景色に感動したことを覚えている。旅先の旅館の夕食をみて、大人になったらいつでもこんな料理が食べられるようになりたいと思っていた。

2020年、飲食、宿泊業は大きな岐路を迎えている。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための外出自粛要請で飲食、宿泊業は大きなダメージを受けた。事業者への支援として実施されたGotoトラベル、Gotoイートキャンペーンで利用者が徐々に増えて平常に戻りつつあったが、感染再拡大で様相が一変した。浜松地域でも感染を防ぐため外出を自粛する人が増え、Gotoキャンペーン一時停止もあり、飲食、宿泊業は大きな打撃を受けている。

国は、中小企業・個人事業主向けに一定額を給付する「持続化給付金」、事業主が労働者に支払う休業手当の一部を助成する「雇用調整助成金」などで支援しているが、充分な支援とはなっていない。浜松市の飲食、宿泊事業者数は4,131軒(2005年度)、が4,213軒(2013年度)へ増加したが、3,964軒(2015年度)に減少している。事業者のなかには新型コロナウイルスの収束の時期がわからないことに不安を感じ事業の存続を考えている人も多く、このままの状態が続けば更なる減少が危惧される。

「外食」「宿泊」は大人だけでなく、子供にとっても大切な楽しい思い出である。子供の頃に行った思い出の場所に大人になってからもう一度行ってみたらきっと懐かしく思うはずである。もし、思い出の場所がなくなっていたらそれは寂しく、悲しい事である。みんなで知恵を出し合い、協力して思い出の場所を守っていく事はできないだろうか。

図表 浜松市 飲食、宿泊事業者数の推移
出所:「浜松市役所」公開資料をもとに作成

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