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新型コロナで二極化する景況感

2021年3月4日

しんきん経済研究所が行っている中小企業景気動向調査の中で、業種別に景況感について調べている。2019年12月調査から2020年12月調査(直近調査)までの1年間、業況DI(指数)の推移を業種別に比較したものが、業種別業況DIグラフである。業況DIは、「良い」とみる企業の回答割合から「悪い」とみる企業の回答割合を引いて算出している。指数がプラス水準なら景況感が良い、マイナス水準なら景況感が悪いことを示している。

製造業の推移を見てみると、2020年4~6月は新型コロナウイルスの感染拡大により、生産が落ち込み業況DIも軒並み−80以下となった。7月からは回復の兆しがみられ、特に自動車は海外市場などの復調もあり、10月以降は本格的に回復し、二輪とともに製造業全般をけん引した。しかしながら、機械・楽器・繊維は、業況DIは改善するものの、自動車・二輪に比べ回復が遅れている。

一方、飲食・宿泊・レジャー等は2020年4月の緊急事態宣言、休業要請により、来店客が減少し、業況DIも一気に−80台まで落ち込んだ。その後少しずつ客足が戻って来たところへ7月にクラスターが発生し、再度売上が激減した。Go Toトラベルも始まり一息付けると思ったところへ、またも新型コロナウイルス第3波によりキャンセルが発生、年末年始の書き入れ時に水を差す格好となった。2021年1月以降Go Toトラベルの一斉停止、緊急事態宣言の再発令と余談を許さない厳しい状態が続いている。

このように、製造業をリードする自動車・二輪と飲食業を始めとする厳しい業種に二極化している。また、巣ごもり需要などが売上を下支えしているといった声もあり、個人消費は持ち直しが一部みられる。飲食店はテイクアウトに活路を見いだしたり、楽器では家庭で気軽に演奏できるギターや小型のキーボードが好調である。新型コロナウイルスの収束はいまだ不透明であるが、小さくてもチャンスを見つけ、経営環境の変化に対応していくことが、今求められている。

図表 業種別業況DIの推移
出所:しんきん経済研究所(景況レポート)

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