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今こそ「やらまいか」精神で乗り切ろう
2021年6月17日
浜松市は、音楽や自動車産業、光・電子産業など世界を代表する企業を輩出し、ものづくりのまちとして広く知られている。浜松市の工業製品のなかには、軽自動車、ピアノ、オートバイ、木工機械、写真フィルム、国産旅客機、アルミホイールなど日本初のものも数多くある。
東海地域屈指の工業都市として発展してきた浜松市も近年、工業事業所数(従業者4人以上)は減少傾向にある。2006年度の事業所数は2,850先だったが、2009年度は2,445先と2,500先を、2017年度は1,918先で2,000先を割り込み、2019年度1,834先まで減少した。従業者数は2006年度92,056人が2019年度70,135人。製造品出荷額等は2006年度28,500億円が2019年度19,631億円に減少している。
浜松市の工業事業所数、従業者数、製造品出荷額等を増やすには、新規工業事業者数を増やしていく必要がある。浜松市では創業を支援するため、浜松市創業支援事業計画(はままつスタートアップ)を策定し、創業相談ができる「起業家カフェ」を設置するほか市内の創業支援機関と連携を図りながら様々な支援を行っている。具体的には、会社設立資金・オフィスレンタル料の補助、低利融資、各種支援機関で実施している創業関係事業の情報提供や紹介などで支援している。
創業にはリスクも伴うが、浜松市を象徴する言葉として「やらまいか」という方言がある。これは「やってみよう」「やってやろうじゃないか」を意味し、困難なことに果敢にチャレンジする起業家精神を表していると言われている。浜松市の工業を取り巻く環境は厳しく、新規創業して安定継続的に利益を上げていく事は容易なことではないが、みんなで知恵を出し合い、力を合わせ「やらまいか精神」で、工業事業者数を増やし浜松経済を発展させていきたい。
出所:2011年度及び2015年度については、工業統計調査を実施していない。
出所:浜松市役所資料をもとにしんきん経済研究所で加工