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廃校の利活用について

2021年12月16日

少子化や過疎化、市町村合併などにより全国的に学校の統廃合が進んでいる。文部科学省の2018年の調査によると施設が現存する廃校の数は全国で6,580校、その内4,905校は有効活用されているが、約2割の1,295校は建物の老朽化や立地条件の悪さ、地域等からの要望がないなどの理由で活用の用途が決まっていない。

浜松市の状況をみると、2005年の合併当初116校あった小学校は、2011年度に110校を下回り、2017年度には100校を切り2020年度には99校まで減少、16年間で18校の小学校が廃校となった。また、小学校児童数も2020年度42,764人とな
り、合併以降ピークだった2008年度の46,658人から3,894人減少した。

廃校が未活用でも維持管理費が発生するため、自治体の財政を圧迫する要因となったり、施設の老朽化により景観や治安の悪化が懸念されるなど、活用されないことで様々な問題が生じる。

他県の廃校利活用事例をみると、社会教育施設など公共活用のほか、茨城県のさつまいものテーマパーク「なめがたファーマーズヴィレッジ」、岩手県や千葉県などの道の駅、高知県の水族館、千葉県などのグランピング施設、福岡県のAI等先端技術の開発拠点など、地域の特性や特色を生かした民間事業者による活用事例も伺える。浜松市では、地域のコミュニティの拠点施設であるふれあいセンターやヒノキを使用した木製家具製造会社、再生可能エネルギーの発電所など、公共施設だけでなく民間施設としても活用されている。

廃校を公共活用することで地域コミュニティを維持できるほか、事業者等による民間活用によって雇用の創出や地域の活性化など経済効果も期待できる。廃校を空き家にすることなく有効活用するためには、行政と地域住民の連携はもちろん、民間事業者を含めた官民一体の取組みが求められている。

図表 浜松市の小学校数・児童数の推移
出所:浜松市学校基本調査をもとにしんきん経済研究所作成
※浜松市 市有財産管理窓口「財務部 アセットマネジメント推進課」

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