リサーチニュース リサーチニュース

ホーム > しんきん経済レポート >有料化で家庭ごみは減らせるのか?

有料化で家庭ごみは減らせるのか?

2022年9月15日

浜松市は、ごみ処理費用の一部を「ごみ処理手数料」として市民に負担していただく「家庭ごみ有料化」を検討している。具体的には、「もえるごみ」「もえないごみ」を「有料指定ごみ袋」で出すことになる。現状45リットル袋は、実費で1枚10円程度だが、有料化後は「ごみ処理手数料」がプラスされ「有料指定ごみ袋」は4.5倍の45円になることが想定されている。

浜松市のごみ処理費は年間約61億円(2020年度)に上っている。総排出量の約7割を占める家庭ごみは、2015年度から6年間、14万トン台で推移している。市は、ほぼ横ばいとみて、更なる減量が必要としている。また、市は、2018年度から3年間、「ごみ減量天下取り大作戦」と銘打ち、自治会と連携して生ごみの水切りや分別徹底を呼び掛けた。実績を分析すると、2015年度から減少傾向にあった家庭ごみは、2018年度から逆に増加傾向に転じており、実際には「ごみ減量天下取り大作戦」の減量効果は薄かった。こうした実情が「家庭ごみ有料化」検討の背景にある。

では、有料化で家庭ごみは本当に減らせるのか?家庭ごみを減らすのが目的ならば、優先順位として有料化の前にまだやることがあるのではないだろうか。「ごみ減量天下取り大作戦」は効果薄だったが、自治会や市民に対しアナウンス不足の面もなかったか、再度検証してみることも必要ではないか。また、有料化による不法投棄の増加も懸念される。このところ、生活物資の値上げが続いており、有料化のタイミングも考慮することが大切である。

そこで、家庭ごみ減量のための具体策を提示する。\犬瓦澆量2割占める食品ロスを減らす∋耄爐量3割を占める雑がみ(紙箱・封筒・ティッシュボックスなど)の回収を徹底するプラスチック類の約2割を占めるきれいなプラスチック製容器包装の分別を徹底する、の3つが柱になる。例えば「家庭ごみを減量するとポイントがもらえる」など市民にインセンティブが働く施策も有効だと考える。

図表 浜松市の家庭ごみ排出量の推移
出所:浜松市家庭ごみ有料化の検討動画資料をもとにしんきん経済研究所作成

しんきん経済レポート一覧へ