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移住地としての浜松の魅力

2023年3月16日

人口の変動は、出生数と死亡数の差による「自然増減」、および転入数と転出数の差による「社会増減」によって決まる。

2022年浜松市の社会増減は、転入数19,139人、転出数19,730人となり、591人の転出超過となった。コロナ禍で人の流れがストップしたことや地方暮らしへの関心が高まったことで、2018年の転出超過1,962人と比較すれば約7割の縮小となった。コロナ禍1年目の2020年および2年目の2021年にかけて転出超過数は減ってきたが、3年目の2022年になるとウィズコロナの風潮が高まり、人流が再び活発となったことから、転出超過は前年と比較して323人の拡大となった。

浜松市からの転出先は、愛知県や東京都など大都市圏への割合が多い。転出者を年代別でみると、進学や就職による移動が多い10代と20代が全体の約6割を占め、特に女性の転出が増加している。2022年の転出超過のうち半数以上(57.7%)が女性となっており、若者や女性の減少が進むと自然増減にも影響を及ぼす。

進学で転出した学生や移住を検討している方への支援として、浜松市と浜松商工会議所ではタッグを組んで移住就職支援を行っている。浜松商工会議所が就職先の斡旋を行い、浜松市が住まいに関する相談を行う。居住に関することや車の購入、教育現場(保育園)等、あらゆる心配事に寄り添うことで安心して相談でき、移住後はLINEを通じた交流でアフターフォローも欠かさない。移住先を選ぶ際の優先順位が高いとされる就職先が多いことや移住のサポートが手厚いことで浜松の人気は高まっていると聞く。安心して暮らすことができる移住地としての評価が更に高まることで、転入超過となることを期待している。

図表 二輪車登録台数の前年比増加率
(出典:総務省「住民基本台帳人口移動報告(12月31日基準日)」をもとにしんきん経済研究所が加工)

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