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忘・新年会の開催は過半数超え

2023年11月16日

新型コロナウイルスが5類に移行し、初めての年末年始を迎える。コロナ禍では、歓送迎会はもちろん忘・新年会も中止あるいは少人数での開催となった。経済活動は回復傾向にあるが、物価高等で財布の紐は固くなっている。そこで、しんきん経済研究所は10月下旬に「忘・新年会の開催に関するアンケート」をWEB方式で実施した。(県西部地域の法人企業2,695社のうち回答企業236社8.8%)

調査結果によると、今回、忘・新年会を開催する企業は50.4%であった。コロナ中(昨年)に比べると33.5ポイント増加した。しかし、コロナ前が67.8%の開催実績であったから、コロナ前の水準までには戻っていないと言える。コロナの感染やインフルエンザの流行もあり、まだ忘・新年会の開催には慎重な姿勢であることがうかがえる回答結果となった。

また、従業員規模別では、従業員規模が100人を超える企業の開催予定は高かったが、規模の小さい企業、特に5人以下の中小企業の開催予定は低い傾向が見られた。コメントでも、「忘年会を開催しコロナに感染したら、仕事が回らなくなるので、開催はまだできません。」と中小企業の厳しい現状が浮き彫りになった。

今回、開催が多くなった理由としては、第一に「コロナの5類への移行」が挙げられる。第二に、「各種イベントの再開ムード」がある。浜松まつりを始め、夏祭りや花火大会などが何年か振りに再開したのが大きい。しかし、コロナ禍を経て、少人数の宴会、WEB飲み会、ケータリングを利用した飲み会、ノンアルの増加、など新しい価値観や行動パターンが生まれている。コロナ前に単に戻るのではなく、新たな形態での忘・新年会が求められているのかもしれない。いずれにしても、約半数の企業が忘・新年会を開催する予定となっている。開催の場合はほとんどが飲酒を伴い、中心市街地での開催が多い結果も出ている。主催者も飲食店もコロナ感染対策を十分行い、安全な忘・新年会を開催してもらいたいものである。

 

図表 忘・新年会の開催(開催予定)割合
出所:しんきん経済研究所が独自に行ったWEBアンケート結果

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